NS-890のエッジ修理後記

 ヤマハのNS-890は、有名(?)なNS-1000シリーズの下位機種として1978年に発売されましたが、今回エッジの修理をしたものは発売してすぐの頃に購入したと記憶しています。
 購入から数年はオーディオらしい使い方をしていたのですが、その後狭い団地暮らしになって、音が出ていればいいって言う程度の使い方をしていて、しばらくしてエッジに触ったら穴が開いてしまいました。
 当時は、オリジナルのウレタンエッジが劣化しやすいものだとは知らず、設置場所の環境(湯気がかかる場所で湿気が多い状況)が悪くて劣化してしまったのかと思っていました。
 この時に捨ててしまわないで本当に良かったと思っています。
 その後(10年程前)今の家に戻っても、特に異音が出ることも無かったので音質の低下も気にしないでそのまま使っていたのですが、サランネットを外すとあまりにみすぼらしく感じて、一昨年通販でセーム革を購入してエッジの修理をしました。
(10年以上エッジに穴が開いたまま使っていたことになりますが・・・・(汗 )
 長いことまともな音質に触れていなかったせいか、この時の音質改善には随分感激したものです。
 そうやって手を加えると愛着が増すもので、より良い音で聴きたいと思うようになり、それが高じて昨年暮れのアンプL-505uの購入などと言うことになってしまった訳です。

 年末の異音発生は、セーム革を貼った時に緩めに貼ってしまっていたことと、L-505uによる低域パワー(ダイナミックレンジ)の増加で、セーム革がのびてコーン紙の先端が下がってしまいセンターズレが起こったものと思います。
 そこで、今回のエッジ修理では最初からセーム革は(見た目もあまり良くなかったので)使用しないことにして、ネットで方法を検索したところ、シリコンゴムでオリジナルと同じような形(ロールエッジ)に成形したものを作る方法が見つかり、しかも材料はどこのホームセンターでも手に入れられるものだということが分かり、ダメモトで挑戦して見ることにしました。
 もちろん最初から高いお金を払って業者に修理を依頼しようなどとは考えていません。
 とにかくスピーカーユニットを外す前にエッジを作ってみて、ダメなら何回でも作り直しが出来るし、最悪どうにもダメだったらまた別の方法を検討すればいいじゃないかと考えました・・・・幸い一発でOKでしたが (^^ゞ

 エッジを修理交換して、まず感じたことは、このスピーカーはこんなにいい音が出ていたんだ!と言うことでした。
 購入当時は、こんな音だったんでしょうけど、音質が劣化したまま久しいのですっかり忘れてしまっていました。
 一昨年セーム革のエッジにした時は、貼り方が不十分でここまでは改善されていなかったようです。
 後でも書きますが、このスピーカーはウーファーとミッドバスで40Hz~2kHzを再生します。
 ウーファーの改善によるミッドバスとの繋がりの改善で、力強い重低音に加え中音域の充実により自然な響きを取り戻すことが出来たと思います。
 人の声は会話で70Hz~300Hzで声楽の高音でも700Hz位までとか、そのほとんどがこのスピーカーのウーファーが受け持つ範囲になっている訳だから、ウーファーの音が改善されれば、音全体が良くなって当たり前ですね。
 楽器の場合は更に広範囲の音域の音を出しているとは言っても、基礎的音の周波数は思いのほか高くはないもので、楽器の中で一番音域が広いとされるグランドピアノでも最低音で27Hz、最高音で4kHzちょっとだからウーファーとミッドバスの性能、とりわけこの二つのスムースな繋がりの重要性を再認識させられました。
 もちろん声にしても楽器にしてもそれぞれの持つ独特の倍音(ハーモニクス)が微妙な音色を出しているのですから、トゥイーターやスコーカー(このNS-890ではミッドハイ)も重要な役割を果たしていることは当然ですけどね。
 NS-890は数あるNSシリーズの中でも最もユニークな構成のスピーカーだったと思います。
 トゥイーター(ドーム型)・ミッドハイ(ドーム型スコーカー)・ミッドバス(コーン型スコーカー)・ウーファー(コーン型)の4ウェイ構成で、トゥイーターとミッドハイのみがアッテネータでレベルコントロール出来るようになっており、ミッドバスのレベルは変えられない構造になっています、これはウーファーに余り上の音域まで受け持たせることによる歪の発生を押さえて、ミッドバスを入れることで中音域の繋がりを良くしようと言う、ウーファーの補助的な要素を持たせたものと思います。
 今回さらに、今までどちらかと言うと、適当に設定していたトゥイーターとミッドハイのレベルを、一番絞り込んだところから曲を聴きながら上げていってたところ、「NORMAL」の手前2目盛りほどのところで音全体(元の音と倍音)のバランスがマッチして驚くほど自然な音になりました。
 バイオリンの高音が金属的にならず、それでいてトライアングルやベル等の澄んだ高音と倍音がはっきり聴き取れています。
 もっとも、このレベル調整は私のリスニングルームでのことで、部屋やスピーカーを置く位置によっても変わってくると思います。
画像


NS-890の主な規格
  トールボーイブックシェルフ型
  トゥイーター:3cmベリリウムドーム型 6~20kHz レベルコントロール有り
  ミッドハイ:5cmベリリウムドーム型 2~6kHz レベルコントロール有り
  ミッドバス:12cmコーン型 600Hz~2kHz レベル固定
  ウーファー:30cmコーン型 40~600Hz レベル固定
  周波数特性:40Hz~20kHz
  音圧:92dB/W/m
  最大許容入力:80W(定格入力40W)
  インピーダンス:8Ω
  サイズ:375(W)*745(H)*317(D)mm
  重量:31kg

 設置方法にも依るかもしれませんが、密閉型のため実質的には低域40Hz以下の超低音も十分出ていると感じています。
 比較的高能率のスピーカーで、少ないパワーでも十分鳴ってくれます。
 私のリスニングルーム(約12畳の四方窓や壁で完全に囲まれた部屋)では片チャンネル当りせいぜい10~20W程度しか出していないと思います、L-505uのフルパワー(100W+100W(8Ω))を出したら、スピーカーが壊れる前に家が壊れます、、、(笑


ウーファーエッジ交換の模様は下記の記事で紹介しています。
http://blog.t-yoko-zero.jp/200801/article_2.html

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

久留米好きの大阪人
2012年09月19日 22:23
美しいハーモニクスの出るヤマハスピーカーの 最高傑作 だと思います。 セレッションに負けない美しいツヤのある高域でした。 当時のヤマハスピーカーには 高音の美学 がありましたね。
多趣味人生
2012年09月19日 23:32
久留米好きの大阪人さん
コメントありがとうございます。
ブログ主です。
かなり以前に書いた記事ですが、お立ち寄り頂き更にコメントも頂けて、喜んでいます。
このNS-890は、この後ウーハーを他社製ユニットに交換してしまいましたが、現役で活躍しております。
久留米好きの大阪人
2014年12月28日 05:54
ヤマハスピーカーの名器だと思います。
yoko-zero
2014年12月28日 10:22
多趣味人生・・改めyoko-zeroです。
ニックネーム(ハンドル名)を変えてばかりいると、人間性が疑われてしまいますね。

久留米好きの大阪人さん、再度のコメントありがとうございます。
このスピーカーシステムは、これから先も使い続けるつもりでおります。

この記事へのトラックバック